宝塚歌劇宙組トップ大空祐飛と野のすみ花決定を見て、思うこと

新聞の社会面いわゆる、べた記事で宝塚歌劇宙組のトップに
花組の大空祐飛と娘役トップに、同じ花組の野のすみ花が決まったと
言う記事を見て、いささか驚いた。

驚いたというのは、意外な人がなったというのではない。
今の宝塚では誰がなっても知名度は世間ではわからないから
いいが、宙組のトップに他の組の生徒が連れもってなったことに驚いている。

歴代その組の色があり、それに引かれてファンがいるのだ。
そしてその色違いで演じる舞台が変わりそこに宝塚の面白さ興味が
存在していた。

その色というものは、代々その組のトップから次発が引き継ぎまた引継ぎで
くるのだ。
13代仁左衛門さんが日経夕刊に書いていた、こころの玉手箱で
芸を継承するのは形をまねるのではなく、芸に対する姿勢を受け継ぐことが
大切と書いている。

各組の今までのトップはまたトップを継ぐ人は自分の組のトップの
姿勢を受け継いでいたのだ。

そこに突然、他の組の生徒が来てこの組の色は?となると
伝統はすでに消失している。

自民党の総理の首の挿げ替えに似ている感じがする。

かってのトップスターは次発の後輩にトップになったときの
心構えを教えていたし、教えているのを散々見てきたのだ。

そこに強い生徒としての絆が生まれてくるのだ。

突然にタイトルロールの役を他組から持ってきたり
他組から娘役トップを移動させたりしてると
人間の心を皆失い、伝統も絆も色も特徴もすべて失う気がする。

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